2019/08/24
テレビや雑誌では繰上げ返済は早くたくさんした方が「得!」というのが常識ですよね。
金銭的考えると、払う金利が少なくなるので確かに「得!」です。
しかし、その「得!」が「家族のしあわせ」に直結しているとは限らないことを今回はお話します。
こんなご家庭を想定しましょう。
ご主人35歳、奥さん32歳、長男5歳、長女3歳
35歳で住宅ローンを組んで40歳で200万円の貯蓄が出来たとして150万円繰上げ返済をして手元資金が50万円になったとしましょう。
この家族はその後の人生で貯蓄が200万円を割り込む時期は無いでしょうか?
親世代と違い給与も上がりにくく、教育資金は自分達が通っていた頃とは比べ物にならないぐらい必要となる上、貯蓄が順調に右肩上がりに増えるとは考えられない時代です。
まとまったお金が必要な出来事を考えてみましょう。
(a)車の購入、(b)子どもの塾や大学資金、(c)旅行などのレジャー、(d)老後資金
もし、繰上げ返済をしてしまいお金が足りなくなったら・・・
貴方なら足りなくなった時の方法は
①やめる
(c)の家族レジャーもせっかくなら行きたいですし、家族レジャー以外はやめられないですよね。
②先送りにする
(a)車の購入や(c)家族レジャー以外は先送りは難しいでしょう。
③予算を下げる
長い老後を質素にとか、お金で大学を選ばないといけないなんてかわいそうですね。
④ローンにする
自動車ローン、奨学金(二種)、レジャーローン、老後ローン、この中で住宅ローンよりもやすい金利で尚且つ長期で組めるローンはありますか?
以前のブログでお話したように「ローン」は悪いものではなく「家族のしあわせ」をつかむ為に使う仕組みの一つです。
家族のしあわせを基準にすると、お金の損得で繰り上げ返済をしてはいけません。
繰上げ返済の新常識!は
老後までのお金の準備が出来てから繰上げ返済を実行する!
そのタイミングを知る為にも家族の人生設計「ライフプラン」は必要不可欠です。
実はもう一つ繰り上げ返済には注意事項があります。
それはまたまた次回に・・・
福永義正