200-姫路市土山の家








200-姫路市土山の家


【建築家コメント】
密集市街地での計画は様々な制約を受ける。プライバシーやセキュリティーの確保から、如何してもクローズされた空間となってしまう。当初の計画から中庭を家の中心付近に配していた。とは言え限られた敷地の中では風も通り、光も届く外観から遮断された中庭は得がたく一面を道路側に開いた形にしている。建築の一部でもあり外部でもあり、クローズでもありオープンでもある、微妙なバランスの上に空間は成立している。それは、室内から中庭への開放性の確保と、中庭から外界(道路)への木製格子の緩衝帯によって実現された。室内から見える中庭と、外界から見える中庭の違いがそれを良く表している。


設計監理:川添純一郎建築設計事務所
施工:(株)北村工務店
写真:玉森建築写真事務所