ACCOMMODATION

このブログについて ── 図面が苦手な一級建築士が、宿のことを書きます

軒の深い縁側。柱の間から庭の石と刈込みが見える
30運営する一棟貸しの宿
20保育園の開設支援と3園の自社運営
6年連続船井総研セミナー登壇

ハウスインフォのサイトに、ブログを置くことにした。

最初に、何を書くか・誰に向けて書くか・そして何を書かないかを宣言しておきたい。ここがぼやけたまま始めると、たいてい雑記帳になって続かなくなる。

1. 何を書くか

宿泊事業と建築の、実務の話だけを書く。

私たちは、宿を企画して、設計を手配して、施工して、運営までやっている。この4つを自社で通しでやっているので、途中で何が起きるかを知っている。書くのはその中身である。

  • 旅館業の許可や確認申請で、実際にどこで止まったか
  • 料金をどう決めたか。何を変えたら何が動いたか
  • 運営してみて初めて分かった、設計段階で潰せたはずの失敗
  • 2棟目、3棟目を持つときに見えてきたこと

数字は加工しない。 稼働率も売上も単価も、出せるものはそのまま出す。逆に、持っていない数字は「計測していない」と書く。

2. 誰に向けて書くか

主に、住宅会社・工務店の経営者に向けて書いている。

とくに、モデルハウスの維持費に毎年お金が出ていくのを見ながら、「これを収益に変えられないか」と考えたことがある方。あるいは、これから宿を持とうとしている事業者の方。

旅行者向けの案内ではない。泊まる宿を探している方は、各施設のサイトを見ていただく方が早い。ここはつくる側・持つ側のための場所である。

なお、AI活用や経営そのものの話は、個人のnoteの方に書いている。書く場所を分けたのは、読んでくださる方の顔ぶれが違うと気づいたからだ。宿泊・建築の実務はこちら、業種をまたいだ話はnote、と使い分けている。

3. 誰が書いているか

株式会社ハウスインフォ 代表取締役、福永義正。兵庫県姫路市で、建築・宿泊・保育・IT の事業をやっている。

先に白状しておくと、一級建築士なのに、図面が苦手である。

資格は持っているが、ゼネコン出身で意匠設計の実務経験がない。だから描けない。描けないぶん、企画・施工・運営を自分でやることになった。図面を描く人に任せて、自分は建物が建った後のことを引き受ける——その形でここまで来た。

いま運営しているのは、姫路・淡路島・長崎で一棟貸しの宿が30室。企業主導型保育園は20園の開設を支援し3園を自社運営。船井総合研究所のセミナーには、6年連続で宿泊事業のセミナー講師をしに行っている。

建築の正規ルートも、宿泊業界の正規ルートも通っていない。それでも、全部形にしてきた。だから書けることがあると思っている。

4. 書かないこと

ここがいちばん大事かもしれない。次の3つは書かない。

一般論だけの記事

調べれば分かる話、どこかで読める話は書かない。自分の現場で起きたことだけを書く。

成功談だけの記事

うまくいった話には、必ず「期待してはいけないこと」を同じ分量で書く。宿泊事業の成否は立地と運営でほとんど決まる。うちで効いた打ち手が他所で効く保証はない。そこを書かずに勧めるのは不誠実だと思っている。

持っていない数字

計測していないものは、計測していないと書く。「宿泊客の何割が問い合わせにつながったか」のような数字を、私は持っていない。持っていない数字を語ることはできない。

5. 更新の頻度

月に2〜3本を目安にする。多く書くことは目的にしない。

事例が1本あれば、一般論を10本並べるより伝わる。数より、1本の中身に数字が入っているかどうかを大事にしたい。

6. 相談について

読んで「うちの場合はどうか」と思われた方は、記事の下から連絡いただければ目を通す。

モデルハウスを宿にするという選択肢については、別に一つ場所を用意している。数字を含めて詳しく整理してあるので、そちらを見ていただくのが早い。

このブログの約束

  • 自分の現場で起きたことだけを書く。一般論は書かない
  • 数字は加工しない。持っていない数字は「持っていない」と書く
  • うまくいった話には、期待してはいけないことを同じ分量で添える

※本ブログの内容は当社が保有・運営する施設での経験に基づくものである。宿泊事業の成否は立地・規模・運営体制によって大きく異なり、記載の数値や手法の効果を保証するものではない。旅館業の許可要件や関連法令の運用は自治体・特定行政庁によって判断が分かれるため、実際の計画にあたっては必ず建築士・保健所・消防署等にご相談いただきたい。